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家飲み編集部
*吉乃川 秘蔵酒*
吉乃川は、新潟県内最古の酒蔵です。
新潟と言えば酒蔵数も日本一の「酒どころ」
吉乃川のある長岡は酒造りの環境に恵まれ、県内でも激戦区。
吉乃川は、そんな長岡で天文17年(1548年)より酒造りを行う、老舗であり、長年熱い支持を受けている酒蔵です。
創業の文永17年と言えば、上杉謙信が19歳のころ。
「酒好き」と評判の上杉謙信ですから、もしかしたら吉乃川の酒を飲んでいたかもしれませんね。
今回はそんな、新潟の酒蔵「吉乃川」と、
その最高峰『秘蔵酒』について記していきます。
●吉乃川とは
1548年創業の老舗、吉乃川。
吉乃川のお酒に一貫しているのは「飲み飽きない」「毎日飲める」お酒です。
それを可能にする根幹には、革新を積極的に取り入れながらも伝統を重んじた、吉乃川の基本姿勢があります。
・革新
吉乃川は、老舗ながら常に挑戦的な取り組みをしてきました。
業界でいち早く大型仕込みを導入できたのも、それまでに先進的な技術を磨いていたから。
年間を通して良質のお酒を安定的に生産しています。
最近ではコンビニでも見かける「酒蔵の淡雪」や、バンクシー作品をラベルにした商品などもリリース。
手軽に、美味しく、楽しく、日常的に飲める日本酒を数多く製造しています。
「老舗」「伝統」という言葉に縋ることなく、挑戦し続けることが吉乃川の酒蔵としての強みです。
・伝統
一方で「機械化はしても自動化はしない」という信念のもと、徹底的なこだわりを見せるのも吉乃川の特徴。
蔵人は真っ先に手仕込みの工程を覚え、決して機械任せの酒造りは行いません。「自家栽培米のお酒」や「全工程手仕込み大吟醸」を製造し、クオリティの面でも高い評価を獲得。
その証拠に、《全国新酒鑑評会 金賞受賞実績》は新潟県内トップ。他、数々のコンテストで多くの受賞実績があります。
秘蔵酒も、フランスのコンテスト『kuraMaster2018 純米大吟醸&純米吟醸酒部門』で、金賞を受賞しています。
●吉乃川の水
吉乃川の特徴の一つが、「水」です。
創業の切っ掛けもこの良水だそうです。
吉乃川の井戸から汲み出される水は「天下甘露泉(てんかかんろせん)」と命名され、その水の美味しさを物語っています。
現在では、この水がミネラルウォーターとして販売されるほど。
適度にミネラルを含んだ軟水の「天下甘露泉」で醸される日本酒は、
柔らかく飲み飽きないのが特徴です。
吉乃川が何百年と人々に愛され続けて来た理由ですね。
●吉乃川の米
地元新潟県産米にこだわり、お酒を醸している吉乃川。
「地元の米と水を使うことが地酒蔵の条件」と考え、美味しい地酒を製造しています。
また、吉乃川には農産部があり、自社でも酒米を栽培しています。
実際に自社商品となる米を自らが栽培することによって、お米の事を良く知り、日本酒の醸造にも役立つとの考えからです。
お米の一部を自社栽培している酒蔵は稀に見られますが、吉乃川の目標は高く、農業経営を行うことのできる「農地所有適格法人」となることを目指しています。
この本気度が、吉乃川のお米に対するこだわりであり、美味しいお酒が出来る要因の一つです。
●吉乃川『秘蔵酒』とは?
そんな環境で醸される『吉乃川 秘蔵酒』
長期低温熟成の純米大吟醸です。
様々なお酒を送り出している吉乃川にあって、最高級銘柄。
「吉乃川の最高峰」と言われています。
長い歴史で紡いできた技術を総動員し、造りの工程全てにおいて手間ひまを惜しまず、贅を尽くしています。
普段飲んでいる日本酒とは全く違う、華やかさ、舌を包み込む旨味、優しい口当たり、全体の絶妙なバランス。
2022年は日中国交正常化50周年。
50年前に田中角栄が周恩来に送ったお酒とされるのが、この秘蔵酒です。
吉乃川秘蔵酒よりもお米をたくさん削った高価な日本酒は沢山ありますが、それがこのお酒より美味しいか? と言われると疑問符を付けざるを得ません。
紛れもなく最高の味わいを楽しめる一本です。
また、お酒はベロアの化粧箱に収められ、お酒の品質に沿った高級感を演出しています。 祝い事など特別な時や、ギフト・プレゼントに最適なお酒でもあります。
●低温熟成とは?
吉乃川『秘蔵酒』は、長期低温熟成の純米大吟醸。
低温(氷温)熟成は、摂氏0度以下で熟成させる方法です。
数年に及ぶ長期の熟成であっても、常温熟成のときに発生するにおいや独特の味が出現し難く、変色も少なくなります。
まろやかでクリアな酒質を維持したまま旨味が凝縮され、深みのあるお酒に仕上がるのです。
『秘蔵酒』は-5度。氷温での長期熟成。
数年間じっくりと熟成させた、特別な純米大吟醸です。
●吉乃川 秘蔵酒 情報
- 酒米:五百万石
- 精米歩合・40%
- 日本酒度:+5
- 原材料:米・米麹
- アルコール度数:17度
*ご購入はこちらが便利です*
吉乃川では他にも、日常の食卓を豊かにする様々な日本酒を製造しています。
ぜひご覧ください。
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お酒が大好きなライター、アーティスト、編集者、イベンター、フードジャーナリスト、リカーショップスタッフなどなど、お酒を愛して止まない「イエノミスタ」が結成した「家飲み編集部」。それぞれの家飲みの風景や、お酒のセレクト、おつまりレシピなどをご紹介します!... もっとみる
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