エディター
家飲み編集部
ワインやウイスキーでは、そのお酒の価値観として指標となる「熟成」
精米戦争の一段落した日本酒でも、近年この「熟成」がキーワードとなりつつあります。
様々な熟成が試される中、
最もインパクトがあってロマンチックなのが
【海底熟成】
これは海底に設置された装置にお酒を固定し、約半年間以上海底に眠らせておく方法です。
これは2021-2年にAmazonのCMでも紹介され、話題となりました。
CMで紹介されているワインは「SUBRINA(サブリナ)」
海底熟成のために製造した赤ワインを海底で熟成させる、海で熟成させるお酒の中でも、特別に人気の商品です。
ちなみに、下の写真のお酒は「Oh Splash」
スパークリングの日本酒です。
同じ場所で日本酒のプロジェクトも行われています。
今回はこの「海底熟成」をキーワードに、「SUBRINA」と「OhSplash」を取り上げたいと思います。
「海底熟成」とは?
海底熟成が注目された背景にはいくつかの事例が存在します。
今回はその中の一つをご紹介します。
―― 時は2010年のフィンランド沖。
海底に沈んでいた難破船内から180年間眠っていたシャンパンが引き揚げられました。
その中身は炭酸の劣化もなく、なんとも美味であったそうです。
そんなニュースが世界を駆け巡った後、
「海中にはお酒を美味しく熟成させる環境があるのでは?」
と関係者が思い立ち、人為的に海底で熟成させるシャンパンやワインが登場したのです。
「どうして海中で熟成すると美味しくなるのか?」
という理由のすべては解明されていません。
温度変化が緩やか、紫外線の届かない、海中の揺れとそれに伴う海中音の振動、などが要因として考えられています。
中でも最も熟成に影響を与えていると考えられるのが、空中の5倍程のスピードで移動する「海中音の振動」
響きやすいだけでなく、波の揺れなどで24時間止むことのない海中音は、陸上ではかなわない良質な熟成を生みます。
特に、今回ご紹介する海底熟成が行われている「南伊豆町中木沖」は荒れる海として有名。漁師さんやダイバーにとっては苦労する波ですが、海中音で熟成を促すには絶好の環境なのです。
●南伊豆町中木沖
伊豆と言えば、イメージするのは「伊豆の踊子」でも有名な温泉街。
自然豊かなイメージで、アクティビティも豊富です。
その南にある南伊豆町は更に長閑な景色が広がり、中木は前方が海、後方に山と言った場所になります。
アクセスの良い場所ではありませんが美しい浜があり、ダイビングスポットとして有名です。
この場所で年に一度、お酒を海の中へ送り出しています。
水深の深い駿河湾である中木沖はダイビングスポットであるだけでなく、深海魚ハントなんかも行われる場所です。
2022年にはリュウグウノツカイが浅瀬に現れて話題となりました。
この美しく神秘的な海で、毎年11月〜6月の海温が低い7カ月間、水深15mのところで静かに熟成。じわじわと味わいを変化させて行きます。
●海中熟成での変化
それでは、海底熟成ではお酒にどのような変化が起こるのでしょうか?
海中熟成では普通の熟成と同じく、味がまろやかになって旨味が増すと言われています。
海底熟成を施しているワイン「SUBRINA」では、様々な酒質のワインで熟成実験。
結果、タンニンや酸味など、より特徴が際立つワインの変化が大きく、良質な熟成が進んだ南アフリカのシラー種で醸造した赤ワインを使用しています。
近年、海中での熟成が実際に効果的であるという実験・研究結果が続々出ています。
設備を海底にがっちり固定しなければならないほどの荒れ海、南伊豆中木沖唯一の海底熟成をお試しください。
また、その自然環境が作り上げる瓶の風合いも特徴の一つです。
唯一無二世界で一点物の贈り物となります。
●購入
海底熟成のお酒は下のバナー、URLよりお求めいただけます
★販売ページ★
―――2024 / 9 / 10 更新
WRITER 家飲み編集部さんのオススメ
この記事で紹介したアイテム
WRITERこの記事を書いた人
エディター
家飲み編集部
お酒が大好きなライター、アーティスト、編集者、イベンター、フードジャーナリスト、リカーショップスタッフなどなど、お酒を愛して止まない「イエノミスタ」が結成した「家飲み編集部」。それぞれの家飲みの風景や、お酒のセレクト、おつまりレシピなどをご紹介します!... もっとみる
-
CATEGORIES
-
TAGS
by 家飲み編集部