

エディター
家飲み編集部
最近は低アルコールの日本酒が人気となっています。
一般的に日本酒のアルコール分は15度~17度くらい。
ビールや発泡酒が5~6度なので、それに比べると強いお酒といえます。
実は、醸造酒で度数の高いお酒を造れることは日本酒の長所であり、伝統として誇れる部分なんです★
しかし、お酒に強くない方にとっては、日本酒を敬遠してしまう理由にも…。
そこで今回は、今ブームの「低アルコール日本酒」についてお話します!

↓低アル日本酒特集ページ↓
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最近は、飲みやすさと健康面から、低アルコールの日本酒が人気となっています。
日本酒において、低アルコールの定義は大体、13度以下。
ワインと同等くらいまで下がれば「低アルコール」を名乗れます。
もちろん、もっと低いアルコール度数の日本酒もたくさんあります。
それぞれ飲みやすさだけでなく、個性的で面白く、美味しい日本酒揃いです。
それでは『低アルコールで造られやすい日本酒』
の特徴をご紹介していきましょう!
●スパークリング
スパークリングは最もカジュアルな日本酒と言えるかもしれません。
そのため甘口が多く、飲みやすさも求められるので、低アルコール商品が多く揃っています。
華やかでボディの軽いスパークリングは、若い女性を中心に人気!
優しく自然な甘味が味わえる、最も初心者向けの日本酒です。
アルコール度数は、日本酒カテゴリーでも最も低い5~6度が主流です。

●甘口の日本酒
日本酒の発酵は「並行複発酵」と呼ばれています。
麹菌によってデンプンから分解された糖を、酵母の働きによってアルコールに変化させます。
その発酵を途中で止めることで、
「糖度が高くアルコールの低い日本酒」ができます。
なので、低アルコールの日本酒、特に原酒には甘口が多いですね。
逆に言うと、低アルコールで辛口のお酒を作るのはなかなか難しい…!
味が少なくなり、物足りなさを感じることもあるそうです。
*低アルコールで辛口?*
現在は酒蔵が工夫を凝らし、低アルコールで辛口の商品も造られています。
旨味などをしっかり出すことで味わいを整え、ちゃんと飲み応えもある美味しいお酒の醸造を実現しています。

●加水による調整
日本酒は仕込み水以外でも製造工程で加水を施します。
その目的は主に2つ。
・1つは、
もろみに加水をして落ち着かせ、更なる発酵を促す『追水』
・もう1つは、
絞った清酒に加水をして味わいを調整する『割水』
この割水によって、アルコール度数を調整します。
割水は勿論「お酒を薄くする」のではなく、「味わいを調整する」ものです。
アルコールが低めの原酒に割水をすると、低アルコールの日本酒ができるんですね。
【江戸の日本酒は水で割ってた?】
江戸時代の、特に前期。日本酒のアルコール度数は低かったそうです。
理由は、精米技術の低さ故、酒蔵では「甘くて濃い日本酒」が出来上がったから。
出来上がったお酒のアルコール度数は現代並みに高かったのですが、それを飲みやすいよう倍以上の水で割り売っていたため、そのアルコール度数は5度前後だったとも言われています。
現在は精米技術の発達で過度な加水が必要でなくなりましたが、今でも飲みやすくて美味しい低アルコールの日本酒を造るには、濃い味の原酒に加水を施すのが一つの方法です。

●特殊な造り方
お酒の作り方によってアルコールが低くなることがあります。
低アルコールに仕上がることで、いま注目されているのが
『酒母搾り』
本来は酒母を使ってもろみを生成するところ、
その酒母自体を搾って造る贅沢な製法です。
酒母搾りは甘みと酸味が特徴で、よく白ワインに例えられます。
そのアルコール濃度は、原酒でも11~12度程度です。

●まとめ
近年は特に、日本酒は様々なバリエーションが出ており、一口に「低アルコール」といっても様々な好みに合わせることが出来ます。
スッキリから甘口濃厚なものまで揃った低アルコール日本酒のジャンル。
ぜひ自分に合った商品を見つけ出し、楽しんでみてください^^
WRITERこの記事を書いた人

エディター
家飲み編集部
お酒が大好きなライター、アーティスト、編集者、イベンター、フードジャーナリスト、リカーショップスタッフなどなど、お酒を愛して止まない「イエノミスタ」が結成した「家飲み編集部」。それぞれの家飲みの風景や、お酒のセレクト、おつまりレシピなどをご紹介します!... もっとみる