【阿武の鶴酒造】山口県の日本酒『第3の新星』が話題!(三好、阿武の鶴、三女子)

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【阿武の鶴酒造】山口県の日本酒『第3の新星』が話題!(三好、阿武の鶴、三女子)
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このブログは以下のような方にオススメです。

・地酒が好き
・珍しいお酒が好き
・甘味、旨味が好き
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・そんなお酒を買いたい

今、山口県の日本酒が注目を集めています。

山口県の日本酒といえば、日本酒ブームの切っ掛けとなった「獺祭」を始めとして、東洋美人や雁木、金雀、五橋、貴など、日本酒ファンならお馴染みの名前が並びます。

山口県が日本酒業界で頭角を現した理由は様々ありますが、その一つが
“新しい蔵の躍進”
です。

日本酒業界は現在、事実上、新規での酒造免許が取得できない状態。
そんななか、山口県では既存の蔵の買収などによる「復活蔵」の存在が際立っています。

実際にOhmineの『大嶺酒造』や、天美の『長州酒造(旧 児玉酒造)』といった、今や全国的に人気を誇る復活蔵を抱えており、県内の勢いに拍車をかけています。

そして、それに追随する「第3の新星」として今注目を浴びているのが、
情熱の酒蔵『阿武の鶴酒造』です。

ポイント①「山口県」

本州の最西端である山口県は、兵庫県(灘)や新潟県など有名な酒処に比べると、日本酒のイメージはあまり無いかもしれません。

しかし前述した通り、今や全国的な人気の酒蔵がいくつも存在する「穴場」です。

山口県では昔から、県内でも隣接する広島や灘のお酒が好んで飲まれていました。

それが今日のように県内外で山口のお酒が飲まれるようになったのは、2010年代獺祭ブームを発端とし、各酒蔵、行政、農家、飲食店、日本酒ファンなどの団結と後押しが実を結んだもの。

山口県の酒蔵は競争しながらも互いに支え合い、向上しています。全国でも珍しいほど、酒蔵同士の絆が強い県でもあるのです。

そのため良い酒を造るための情報交換が盛んで、多くの酒蔵がイベントやプロジェクトにも参加し、今も山口県の日本酒人気を支え続けています。

阿武の鶴酒造がある阿武町奈古の海
山口県の酒蔵による同一ラベルプロジェクト

ポイント②「新世代」

県を挙げて日本酒を盛り上げている山口県には、新世代が活躍する土壌が出来ています。
山口県は現在、世代交代が順調に進み、男女の若い造り手も多い土地です。

阿武の鶴酒造の蔵元三好さんも、全国6蔵を渡り歩き、30代で阿武の鶴を継ぐことを決意した業界の「若手」。

蔵が融資を受けられるまでの1年間は、同じ山口県の有名蔵『澄川酒造場』で酒造りと販売の実績をコツコツと積んだ苦労人でもあります。

設備に関しても先輩の蔵から安価に買い取り。また譲ってもらった物もあるそうです。

このように、目標となり、勉強となり、困っているときにも手を差し伸べてくれる酒蔵の多い環境に居られたことも、阿武の鶴を始めとする新しい元気な蔵の台頭につながっています。

ポイント③「異業種」

「大嶺酒造」の代表は広告代理店経験者。
「長州酒造」の母体は地元の機器メーカー。
そして、「阿武の鶴酒造」の蔵元三好隆太郎さんは、東京で内装デザインの職に就いていました。

日本酒業界は文化的で伝統的な産業であり、以前は家業という色合いの濃いものでした。

ところが近年の異業種からの新規参入、もしくは異業種経験者の蔵元というのは、先細り傾向にある日本酒業界の新たな風となっています。

阿武の鶴を含む山口県の復活蔵も、その要素を存分に活かしている共通点があります。

ポイント④「デザイン」

阿武の鶴を象徴するポイントの1つが、特徴的なラベルデザインです。

蔵元の経歴と人脈を活かし、それぞれのお酒のイメージを投影したインパクトあるデザインのラベルが並びます。

三つの「1」と、切り抜かれた雫のデザイン。細かい部分を見ると、随所にメッセージが散りばめられている。

レトロなデザインに、「カラクチ」と書かれたシールが貼られている。思わず手に取りたくなるラベル。

同郷の有名イラストレーターが書き下ろし。それぞれの酒質を表現した人気のラベル。

デザイン賞を受賞。見事にコンセプトを表現したHANAラベル。

お酒のラベルは国内外で数々のデザイン賞を獲得。
目でも楽しめる日本酒を製造しています。

ポイント⑤「蔵元杜氏」

阿武の鶴酒造の蔵元であり杜氏の三好隆太郎さん。
デザイナー職を退職した後、全国の6蔵で酒造りに従事しました。

阿武の鶴酒造はご実家でしたが、生まれた年の1983年から酒造りを行っていない状態。

造りを閉業していた蔵の壮大な片付けから始まる0からのスタートは、大変な努力と根気が必要です。

その上で「6蔵で従事した経験から良い部分を表現する」という酒質へのこだわりや、自らの腕を試すような実験的なお酒も次々に製造し、結果、見事な味わいの日本酒を次々に送り出しています。

現在はほぼお一人で酒造りを行っている状態。
そのため大量生産は出来ませんが、情熱もこだわりも、全てが直でお酒に注がれています。

ポイント⑥「酒質」

山口県の酒蔵では2000年頃から製造を純米・純米吟醸を中心としたお酒に比重を置いています。

山口県の多くの人気酒も、甘味旨味が感じられ、透明感のあるすっきりしたお酒でありながら、随所にその蔵特有の味わいを表現しています。

そしてこれらの味わいは現在、日本酒ブームの中心的な酒質となっています。

大嶺酒造「Ohmine」、長州酒造「天美」の躍進も、純米造りで50%前後の精米、甘味、旨味がありつつ、酸味を利かせたフレッシュなお酒の味わいが広く受け入れられたからです。

阿武の鶴酒造でも、これら山口県の魅力的な日本酒の味わいを出しながら、個性的な「阿武の鶴ならでは」の色を表現しています。

●阿武の鶴酒造のお酒が買えるお店

阿武の鶴のお酒はSakeShop海琳堂の通販サイトでお求めいただけます。

カード画像

こちらからご購入いただけますリンクをクリックする

●阿武町

阿武の鶴がある阿武町は、山口県の北部、阿武郡にある港町です。
人口は2000~3000人程度。
敷地面積のほとんどが山林。肥沃な土壌と恵まれた海を有し、第一次産業が盛んです。

コンビニもない長閑な田舎町であり、電車もJR西日本山陰本線が通るのみです。
海沿いの鉄橋「惣郷(そうごう)鉄橋」は、一両の電車が海を背景に走る写真スポットとしても有名です。

諸説はありますが、「阿武町 道の駅」は第1回登録にて建設省に認定された中の一つとして、「道の駅発祥の地」とも言われています。

水が美しく土壌の肥えた阿武町で醸すお酒は、魚介類にもよく合うきれいなお酒です。

●SakeShop海琳堂より

SakeShop海琳堂では、
美味しいお酒、珍しいお酒、話題のお酒、可愛いお酒、受賞酒などなど、
誰もが楽しく選べる、日本酒をはじめとする上質なお酒を販売しています。

東京都江東区に実店舗(小売り、飲食)を持ち、
蔵元さんをお呼びして、イベントも度々開催しています。

日本酒はマニアだけのものではなく、
気軽にジャケ買いして、飲んで、楽しむものだと思っています。

また、ギフト・プレゼントにも向いている、みなさまに寄り添ったお酒であると感じています。

これからも色々な日本酒、日本ワイン、梅酒、リキュールなどをご紹介します。

「SakeShop海琳堂」を
どうぞよろしくお願いいたします。

https://ienomi.tokyo/column/abunotsuru/

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お酒が大好きなライター、アーティスト、編集者、イベンター、フードジャーナリスト、リカーショップスタッフなどなど、お酒を愛して止まない「イエノミスタ」が結成した「家飲み編集部」。それぞれの家飲みの風景や、お酒のセレクト、おつまりレシピなどをご紹介します!... もっとみる